今年は台風の当たり年なんでしょうか。お盆休みやシルバーウィークを狙ったように台風がやってきましたね。迷走して停滞したり「東から来る」台風なんてのもありました。9月もほぼ毎日雨でしたからツーリングの予定が台無しになっちゃった方もいるかもしれません。定休日にたまたま晴れてたので僕も迷わず鈴鹿スカイライン走ってきました。気温も落ち着いてきましたから、台風過ぎたら走りやすくなるでしょう。今は我慢ですね~。
※過去のブログはコチラ →
バイク館ブログ | 中古・新車バイクの販売・買取【バイク館SOX】前回少しタイヤのお話しをしましたけど、今回はチェーンを題材にしたいと思います。走ってる間は地面に接地しているのはタイヤだけですから、タイヤの重要性はご存じのとおりです。そのタイヤにエンジンのパワーを伝達しているのがドライブチェーンですね。一部の車両は「シャフトドライブ」や「ベルトドライブ」でリヤタイヤにパワーを伝達してますが、今のところ大多数のバイクがチェーンドライブです。走行中常に動いている(しかも高速で)部品ですからメンテナンスが重要なんです。でもお店に点検や修理で入庫してくるバイクには意外とチェーンがメンテされていないことが多いです。チェーンって動く部品ですから給油が必要で、しかもかなりの遠心力が掛かりますから普通のオイルでは潤滑出来ません。半世紀ほど昔はエンジンオイルでチェーンを「煮る」なんてのがありましたが、1回走ればすぐ強烈な遠心力でオイルは飛んでっちゃいます。だからチェーン潤滑用のルブは時間がたつと粘度が上昇して高速で回転するチェーンに密着する性質を持ってます。簡単に言うと
ベッタベタになります。だから使用してるとゴミもくっついたりしますので、ちょっとメンテをサボるとものすごく触るのイヤになるような状態になっちゃいます。なのでわかってるんだけど、「ま、ちょっとイイか。。。」なんて気持ちで放置されちゃうのかもしれません。
昔チェーンが使用され始めた頃、前述の「チェーンをオイルで煮る」時代は金属製の外側プレートと内側プレートを金属のピンとローラーで連結しただけのチェーンでした。これが進化を続けて今は連結部のピンとローラーにグリスを封入してゴムリングでシールする「シールチェーン」が主流です。(対してシールされていないものを「ノンシールチェーン」と呼びます)構造としてはこんな感じ。

※RKエキセルより
ピンの断面図で赤いライン部が封入されたグリスです。その上下にゴムのオーリング(画像では「シールリング」黄色い部分)が入って高速で回転してもグリスが飛んでいかない様にしてます。じゃあ飛んでいかないならメンテナンスしなくていいじゃん!っていう意見があります。実際シールチェーンが発売された当初は「ノーメンテチェーン」なんて名前ついてたりしました。今でも一部ノーメンテを主張している方もいますけど、僕はメンテ必要派です。
封入されたグリスはそのまま使用していれば飛びませんから、ピンとブッシュを潤滑し続けてくれます。でも動きながら他と接触している部分は他にもあります。グリスを封入しているオーリングは内側がグリスと密着してますが、外側はグリスもなくプレートに密着しています。(正確にはチェーン製造時にオーリングをグリスに浸して組付けしてますが)また内側プレートとローラーも回転・接触します。これらの部分には定期的な潤滑が必要です。
チェーンにはサビが大敵です。時々チェーンの外側プレート表面にびっしりチェーンルブ塗ってあるの見ますが、サビ隠しだとしたら本末転倒です。でもうっすら油膜が張る程度でサビは防げますからプレート表面も要潤滑箇所ですね。サビがオーリングを傷付けるとせっかく封入されてるグリスが抜けちゃいますから。
シールチェーン発売当初のオーリングは文字通りただのO型リングでしたが、現在は研究が進み各メーカーが断面形状や材質にしのぎを削っています。よりグリスの封入性をたかめつつ、動くときの抵抗(フリクション)を少なくしようという研究が続けられています。またプレートに穴あけ加工で軽量化したり、プレートの材質にも研究は及んでいます。エンジンからのパワーを出来るだけロスなくリヤタイヤに伝えるために各メーカーさんは日夜努力してくれているんですね。
具体的なメンテナンスは洗浄と給油、そして張り調整(遊び調整)ですね。今回張り調整は一旦おいて、普段できる洗浄と給油をご紹介します。まずはチェーンの汚れを落とす洗浄からですが、簡単なのはチェーン専用のクリーナーを使う事です。主に油汚れですが大事なオーリングを痛めない様に、シールチェーン専用のクリーナー使って下さい。日常的にメンテ頻度が高い場合はそんなに激しく汚れませんから、ウエスにクリーナーを吹き付けて拭き上げていきます。センタースタンドやレーシングスタンドなどで、リヤタイヤを浮かせて回せるようにして、大体2コマずつくらいをリヤタイヤ回しながら拭いていきます。スタートのコマにマーキングしておくと作業しやすいですし、すでに新車からチェーン交換されている車両ならカシメ部やクリップ部を1周の目安にできます。1周キレイに拭いたらもう1周乾拭きをしてしばらく置いておきます。同じ油落としでもパーツクリーナーは成分の揮発が早い速乾タイプ(中乾・遅乾タイプもありますが)なんですが、チェーンクリーナーはベトベトの古いチェーンルブや汚れを落とすために成分の揮発を遅くしています。クリーナー成分が残ったままチェーンルブを吹いても浸透・定着しづらくなるからです。5分ほど置いたら次はチェーンルブで給油します。今時シールチェーン以外用のルブは無いと思いますが、シールチェーン専用を使用します。色んな種類がケミカルメーカーから出てますが、迷ったら僕はチェーンメーカー製(RKやD.I.D・江沼)のルブを勧めてます。チェーン製造元のルブならまず間違いないからです。リヤタイヤを回しながら前述のオーリング部やローラーとプレートの間を狙って吹き付けます。チェーンは高速で回転しますから遠心力が発生するので、チェーンの内側から吹き付けます。1周吹き付けたら乾いたウェスで乾拭きして余分なルブを拭き取ります。コレやらないですぐ走ったりするとホイールやフェンダー裏までルブが飛び散って別の汚れが発生します。拭き取ったらそのまま置いておきます。ルブが浸透・定着して粘度が増すまで待つわけです。なのですぐに走り出す前ではなく、ツーリングの前日なんかに作業することをおススメします。それから走行後のタイミングもおススメです。動いていたチェーンはそれ自体の温度が上がってますから汚れが落ちやすいですし、クリーナー成分の揮発も早くなります。
汚れがひどい場合は直接チェーンにクリーナーを吹き付けて洗浄します。古歯ブラシや専用のブラシがあるとより効率的です。その時は周りに汚れやクリーナーが飛び散りますから新聞紙や段ボールなどで養生しながら作業します。直接クリーナーを吹き付けた時は成分の揮発まで長めに時間を取ります。給油は前述の通りです。給油後の乾拭きでプレート表面にもルブが付着しますからサビを防いでくれます。この程度なら次回のメンテナンスも楽に落とせるくらいしか汚れません。
置いてあるバイクを見た時に塗装面がすごくキレイだったり高価なカスタムパーツが付いていると目を惹きますけど、チェーンがサビサビだったら台無しです。職業柄どうしてもタイヤ・ブレーキやサスペンションなど車体の下側からバイク見ちゃうんですが、やっぱりキレイなチェーン・スプロケのバイクはその他の部分もちゃんとメンテされてることが多いです。見る人は見てますよ~。それにキレイにしてフリクションが少ないバイクの方が乗ってて楽しいじゃないですか。
前回の空気圧と今回のチェーンのお話しは自転車乗る人だと分かりやすいと思います。空気圧が足りない自転車やサビサビでジャラジャラいうチェーンの自転車は、ペダルをこぐ力が余計に必要となります。軽くスイスイーって漕げる方が楽ですよね。この違いはバイクでいうとエンジンの負担なんです。せっかくエンジンが作ったパワーを無駄なくリヤタイヤや路面に伝えられるか、途中でロスして捨ててしまうかの違いです。実は東京在住の頃に免停喰らったことがありまして(お恥ずかしい限りです!)、片道20㎞を毎日自転車で通勤してたことがあります。(1ヶ月とかそれ以上も。。。)その時に「タイヤの空気圧とフリクションロスって大事だ!」と痛感したんです。エンジンの気持ちが分かった様な気がしました。みなさんはそんな体験しなくてイイですから、交通安全週間中も気を付けて乗って下さいね。。。
10月からスタートの下取キャンペーン!ツーリングシーズンにお乗り換え希望の方必見です!査定は無料です!お気軽にスタッフまでご相談下さい!
〒〒502-0081
岐阜県岐阜市長良3丁目270
定休日:火曜日