相変わらず暑い日が続いてますね~ 岐阜は今年40℃超えを何度か記録してます。さすがにこの気温だと日中は道路を走ってるバイクもまばらです。暑いの大好きな僕は休みの日に走る時、昼頃から出かけます。ホームコースの鈴鹿スカイラインへも良く走りに行きますがもう汗だくです。なんでまた一番暑い時間に走るかというと、一つは他のバイクが少ないから。平日の日中ですからね。普通は土日で朝晩の少しでも涼しい時間に走りますよね。だから交通量が少なくて路面温度も高い時を狙って走ります。もちろん水分補給してますけどね。もう一つは汗だくで帰宅した直後の「水風呂」です!サウナ後みたいで最高に気持ちイイです!その後のビールは世界最高水準のうまさです!(こっちが本命かも)ま、あまり他人には勧めませんけど。。。
冬の寒い時期ならいざ知らず、この猛暑日に暖機運転って必要なの?って質問がありました。「昔のキャブレター車は暖機運転してたけど、インジェクションはいらないでしょ」って人もいましたね。結論から言うと僕は真夏でもインジェクション車でも「暖機運転して下さい」って言います。暖機運転はバイクにとってのウォーミングアップです。人間だって寝起きすぐに100ⅿ走ったってタイム出ませんよね。本格的に動かすための準備運動だと思って下さい。
エンジンは始動するとシリンダ内で絶え間なく混合気を燃焼(爆発)させてパワーを取り出します。爆発エネルギーの大半は「熱」に変換され、エンジンの温度はどんどん上がっていきます。エンジンの構成部品はほとんどが金属です。熱が加わると膨張するんですね。目で見てもわからないですが各部品がサイズアップします。設計時にその膨張を見越したクリアランス(すき間)を計算して製造されています。ピストンリングとシリンダのクリアランスやバルブクリアランスなどは良く耳にするんじゃないでしょうか。一定以上の温度になって各部のクリアランスが規程範囲になって、最大の仕事をするように設計されているんですね。だからある程度温度が上がらないと本来の性能が出ない訳です。
「冷間時」という言葉があるんですが、大まかにいうとエンジンが本来の性能を発揮する温度に達していない状態です。「温間時」になって始めて全開しても大丈夫な状態になるんです。暖機運転って「冷間時」のエンジンに熱を入れて「温間時」に近づける作業なんです。「温間時」の状態とはざっくりとエンジンを構成する各部品やオイル・冷却水などが「60℃」以上になったことを言います。真夏の炎天下でも気温が60℃になることは無いですし、仮に外に置いておいたバイクのエンジン全体が60℃になっていることは無いですから、真夏でも一発目の始動はエンジンにとって「冷間時」です。だから真夏でも暖機運転が必要って僕は考えます。夏場と冬場の違いは、暖機終了までの時間が短いか長いかの違いです。
キャブレター仕様だった頃は冬になると「チョーク」を引いて始動・暖機してました。(僕のバイクは今もそうですが)プロレス技の「チョーク」と同じ意味で〝締める“ワケですが、何を締めるかというと「空気」です。ガソリンと空気が混じりあった混合気を作るのがキャブレターの役割ですが、気温が低くなるとガソリンがどんどん気化しづらくなります。対して空気は温度が下がると同じ体積の中でも密度が増します。キャブレターが作る混合気はガソリンと空気の混ざる割合を狙った比率で一定にしますが、なにもしないと気温が下がった時に混合比が狂っちゃうんです。仮に通常空気とガソリンが混ざる比率が14:1になっているとしましょう。気温が下がると空気量が増えてガソリンの気化率が下がりますから15:1とか16:1になっていきます。(薄くなるって言います)すると狙った量のガソリンが供給されないので、寒い時はエンジンがかかりづらくなったりかからなかったりします。前述の「チョーク」を使用することでキャブレター内の空気通路を絞ります。供給するガソリンの量は変わりませんから、相対的に混合気内のガソリン比率を増やすことが出来て(濃くする)容易にエンジンを始動することができます。
この作業を電子制御で自動的にやってくれるのがインジェクションです。外気温や燃料の温度などをセンサーが感知して、最適な比率の混合気を送り込んでくれます。インジェクション車は始動直後に温間時よりもエンジン回転が高めになります。四輪は昔からそうなってますけどこれによって自動的に暖機運転してるんです。この動作を見て「インジェクション車は暖機いらない」って言われるのかと思います。キャブレター車とインジェクション車は混合気の供給方法が違うだけで、エンジン各部に一定の温度上昇が必要なのは変わりません。だからインジェクション車も暖機が必要です。電子制御ですからエンジンが温まってくるにつれて自動でエンジン回転も下がってきます。普段のアイドリング回転数まで下がれば「走り出してもイイよ」って目安です。そこまではスロットル開け閉めしたり、走り出したりせずに待ってあげて下さい。昨今のデジタルメーターだと水温や油温が見られるのもありますし、僕は自分のバイクに後付けで油温計付けてますけど、油温でいうと40℃くらいが暖機終了の目安です。排気量にもよりますけど時間にすると冬場で2~3分くらい、真夏で1~2分くらいでしょうか。「タバコ1本吸うくらい」って言ってましたけど、今喫煙率下がってるんですよね。。。
暖機終了後の走行もいきなり全開はご法度です。比較的ゆっくり走りながらさらに各部へ熱を入れていきます。エンジンは全体が同時に熱くなっていくわけではありません。当然ですが内部で燃焼しているシリンダやシリンダヘッド、高温の排気ガスが通るエキゾーストパイプなどから別々に温度が上がっていきます。主にエンジンの上の方ですよね。走行前の暖機運転では上の方が温まっていても、下の方にあるクランクやミッションはまだそこまで温度が上がっていない状態です。金属同士が触れ合う箇所の熱交換や各部を潤滑しているオイルや冷却水などが循環することで、徐々に下の方も熱が入っていきます。
そしてエンジンだけではなくフレーム・サスペンションなどの可動部分もオイルやグリスなどが使用されています。これらも徐々に動かすことで温度が上がり、動きやすくなることで本来の性能が出せるようになっていきます。走り始めからしばらくはこれらの作業でバイク全体を目覚めさせてあげるための「暖機走行」だと思って、無理に回したりせずにいたわってあげて下さい。「暖機」ひとつ取ってもバイクへの思いやりです。女性がお肌をお手入れするのと同じで、やらないとすぐにダメになるわけではないです。でもやってる人とやってない人の差は1か月後・半年後・数年後とどんどん大きくなって、ひいてはバイクそのものの寿命にも関わってきます。最近は男性も肌のお手入れしてるみたいですけどね~
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