本格的な梅雨ですね~ 雨ばかりだとバイクに乗れなくなってストレスがたまる人も多いかもしれません。雨の日も平気で乗る人もいますけどね~ 僕はストレス溜まる派です。天気も路面も安心して走れる時期が待ち遠しいです。
独り言でダラダラと記載しているのですが、数少ないファンの方がいらっしゃる様です。(感激です!)こんな内容のコトを記載して欲しいってリクエストがありましたので、今回はバイクに欠かせない燃料「ガソリン」についてです。どこのスタンドにも「レギュラー」と「ハイオク」がありますよね。どっち入れるか迷う人がいるみたいです。レギュラーとハイオクの一番大きな違いは「オクタン価」の違いです。ハイ(高い)オクタンで「ハイオク」なんですね。厳密には石油会社によって添加剤の質や量が違ったりするんですが、基本的にはこのオクタン価の違いでレギュラーとハイオクが区別されます。じゃオクタン価って何?って話になるんですが、よく「燃えにくさ」って表現されます。日本の規定オクタン価ではレギュラーは89オクタン以上、ハイオクは96オクタン以上と決まっています。オクタン価が高い方が「燃えにくい」ってことになります。ガソリンは燃えやすい方がイイんじゃないの!?って思っちゃいますよね。なんでですかね~
バイクに搭載されるエンジンはレシプロエンジンと言って、シリンダーの中をピストンが往復しながらガソリンと空気の混ざった混合気を圧縮して火花を飛ばすことで爆発(燃焼)して力を取り出します。(ごく一部に「ロータリーエンジン」搭載のバイクもありましたがあえて無視とします)同じガソリン量(混合気量)でよりパワーを出そうとする場合、より強く混合気を圧縮すると爆発圧力が高まる=パワーが出る という図式になります。昔レーサーは専用ガソリン(レースガスやアブガス)といった市販されていない燃料でパワーを出して走ってました。(僕の田舎 三重県の鈴鹿サーキットはサーキットに隣接する一般道のガソリンスタンドでレースガスが売られてましたけど)今は環境問題もあって市販ガソリンを使用することになっています。そうするとレーサーは同じ排気量でも市販車よりエンジンの圧縮が高いんですね。パワーが必要ですから。純粋なレーサーでなくても非常に高性能な市販車も最近は圧縮が高いエンジンを搭載しています。そういうエンジンはメーカーがハイオクを指定しています。
中学生の理科で試験管に少量のもぐさ(お灸につかうヤツです)入れて、上からピストンみたいなので瞬間的に”ギュッ”と圧縮すると火種がないのにもぐさが発火する実験したことある人、いるかと思います。僕はやりました。気体は圧縮すると温度が急激に上がるんですね。エンジンの中でも同じことが起きています。ピストンが上昇して圧縮が一番高くなったところでタイミング良くプラグから火花が飛んで燃焼する、これが正しい燃焼なんです。ところがオクタン価が低いガソリンの混合気だと高圧縮エンジンの場合、圧縮しきる前の過程で勝手に発火しちゃうんです。プラグが火花を飛ばす本来のタイミング以前に自己発火で燃焼しちゃうわけです。「ノッキング」と言われる症状です。変なタイミングで爆発しますからシリンダー内でいつもと違う音や振動が出ます。その音がドアをノックするように聞こえることから「ノッキング」と呼ばれます。当然ですがパワーが出ないだけじゃなくギクシャクした乗り味になったりしてエンジンに悪影響が出ます。
シリンダー内で爆発を受け止めるピストンはアルミ合金です。大体ですがピストンが高温で溶けてしまう温度(融点)って600度くらいです。ところがエンジン内の燃焼温度は2000~2500度にも達します。ピストン溶けちゃうじゃん!?って僕なんか思いますけど、正常に機能していれば溶けないんです。専門的には「熱境界層」というのがピストン表面を覆って溶けるのを防いでくれてます。よく真っ赤に焼けた鉄板の上に水滴を落とすと瞬間的に蒸発するんじゃなく、しばらく水玉状になってるのを見たことありますか?熱境界層ってのが短時間ですが熱が伝わるのを遮断してくれてるんです。でも長時間ではないですし、外から振動など別の刺激が加わると熱境界層は壊れちゃいます。めっちゃ熱いお風呂につかってじ~っとしてるとちょっと慣れた気がしても、お湯をかき混ぜられると急に熱さに耐えられなくなるみたいなイメージでしょうか・・・。(合ってると思うんですけど)
前述のノッキングで発生する振動などは熱境界層を破壊したりするんです。そうすると酷い場合ピストンが溶けてしまったりするワケです。ノッキングって怖いんですよ。この状況が発生しないようにするため、オクタン価が高いガソリンを使用するわけです。「燃えにくさ」=「どれだけ高圧縮に耐えられるか」という事なんですね。ですからメーカーがハイオク指定しているバイクならハイオク入れて下さい。レギュラー指定のエンジンにハイオク入れる分には上記のようなことは起きません。だからと言ってレギュラーよりパワフルになったりもしません。レギュラーのオクタン価で性能を発揮するよう、メーカーが作ってるからです。メーカー発表の数値以上の性能は出ませんが、インジェクション車なんかだと、添加剤の清浄効果が期待できる場合はありますが。でもハイオクの方がレギュラーより高いですよね。費用対効果を考えるとレギュラー指定車ならレギュラー給油が間違いないです。なのでハイオク指定のバイクに乗っている方はちゃんとハイオク入れて下さい。
ただ現実には公道を走っている市販エンジンの場合、ハイオク指定の車両でもレギュラー入れたとたんに故障するわけではないです。メーカーも当然ハイオクが入手できない場合も考慮して市販車は設計してますから。さすがに今はハイオク置いてないスタンドほぼ無いと思いますけど、どうしてもレギュラーしかない!って場合はレギュラー入れて下さい。もちろんメーカーが設定した性能は出ませんがレーサーほどシビアじゃないはずですから、やったら高回転使うなんかの走り方しなければ普通に走る分には大丈夫です。ガス欠でレッカーされるよりよっぽどマシですよね。ハイオクが手に入る状況になったら早めに給油して希釈してあげれば壊れるようなことはないです。よっぽど継続的にレギュラー入れ続ければ別ですけど。
ガソリンもそうですけど昨今の情勢で石油関係の供給が不安定になっちゃいました。僕らの仕事でもエンジンオイルは辛うじてストック出来てますけど、ブレーキフルードなんかが無くなってきてます。今日明日で在庫ゼロにはなりませんけど、価格は今後上昇しちゃうかも知れません。メーカーもバイク屋も世界情勢にはかないません。高市総理にがんばってもらわないと。。。

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