カワサキ・W800の燃料消費率はどのくらい?実燃費の計算方法も紹介

カワサキ・W800の燃料消費率はどのくらい?実燃費の計算方法も紹介

バイク紹介

2023/10/19

KAWASAKI
401cc~
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カワサキの伝統を象徴するWシリーズは現在、空冷並列2気筒773ccのエンジンを搭載するW800に受け継がれています。現在では珍しい、正統派クラシックスタイルのW800の燃費や性能が気になる人は多いのではないでしょうか。 この記事では、W800の歴史や初代モデルと最新型の燃費、性能などを解説すると共に、カタログ上での燃費の見方や計算方法を説明します。W800の購入を検討している人は必読です。

カワサキ・W800の燃料消費率はどのくらい?実燃費の計算方法も紹介

カワサキ・W800とはどのようなバイクなのでしょう。その歴史を紹介します

カワサキのW800は、1966年に発売された「650-W(通称:W1)」を起源とするWシリーズの最新進化系モデルです。現行モデルと同じ車名を持つ先代のW800は2011年に発売されました。しかし、2016年に登場したファイナルエディションを最後に一度は姿を消してしまいます。

そして、現行モデルは2019年の東京モーターサイクルショーで発表され、2023年9月現在も販売中です。ここでは、Wシリーズの歴史を紹介します。

日本由来の英車風モデル「メグロ」が起源

カワサキのかつての代表モデルであるWシリーズの起源は、昭和前期に人気を博したオートバイメーカー「目黒製作所」による大型バイク「メグロ」ブランドにあります。「メグロ」は英国車のようなデザインと質の良さで人気を集め、生産を目黒製作所が行い、販売は川崎重工業が行っていました。

ところが目黒製作所は昭和30年代後半に倒産してしまいます。そのためカワサキが吸収合併し、メグロを継承しました。そして1965年、再設計した4ストローク2気筒エンジンの「カワサキ500メグロK2」を販売します。これがカワサキのビッグバイクの原点となったのです。

脈々と受け継がれるWシリーズの原点「W1」

K2の発売後、カワサキは新たなビックバイク市場としてアメリカへの輸出を狙います。K2はアメリカで販売するにはパワー不足であったため、エンジンの基本設計はそのままにパワーアップが図られました。こうして1966年に誕生したのが「W1」です。

W1の排気量は624ccで、国内メーカーとしては当時最大でした。性能もデザインも大きく進化したW1ですが、アメリカでは振動の大きさを理由にあまり人気が出なかったようです。しかし日本では人気を博し、約10年のロングセラーを実現します。

盤石な人気の礎を築いた「W650」

1999年に発売されたW650は空冷並列2気筒エンジンとベベルギア駆動のカムドライブを採用したクラシックスタイルのバイクです。当時のストリートバイクブームの影響もあり、絶大な人気を誇りました。

発売後2か月で国内売り上げトップに躍り出るほどで、2008年の生産終了まで人気が衰えることはありませんでした。Wシリーズ最後のキャブレターモデルということで、いまだに中古バイク市場でも高人気を維持しています。

そして2011年、W650のエンジンをベースに排気量を773ccに拡大し、吸気システムにF.I.(フューエルインジェクション)を採用したW800が登場するのです。

W800の燃料消費率には2つの表記がある

「定地燃費率」と「WMTCモード」という2つの燃費表記について、違いを解説します

バイクの燃料消費率には「定地燃費率」と「WMTCモード」の2種類があります。カタログなどのスペック表では、ほとんどの場合、この2つが併記されています。

元々は定地燃費率のみの記載が標準でしたが、近年ではWMTCモードも併記することが一般的です。ここでは2通りの表記をそれぞれ、違いと共に説明します。

定地燃費率とは?

「定地燃費率」とは、平たんな直線の舗装路を加減速せずに、一定のスピードで走り続けた際に測定される燃費の値です。具体的には、平たん路を時速60キロメートル(50cc以下は時速30キロメートル)で走行し続けた場合に計測される燃費の数値を指し、基本的に2名乗車時(50cc以下は1名乗車時)を想定してテスト・計算します。

この数値は二輪車メーカーが新車の型式指定や認定を国土交通省から受ける際の届け出に使用するもので、1リットルのガソリンで走行可能な距離を「km/L」という単位で表します。

定地燃費率は実際に街中などを走行するときの条件とは大きく異なるものの、テストライダーによる運転操作の癖などが数値に影響しにくいという点がメリットです。ただし、この数値は燃費の限界値に近いもので、実際の燃費はより低いことがほとんどでしょう。

WMTCモードとは?

WMTCモードとは、国連自動車基準調和世界フォーラムで作成された「世界統一基準(GTR)」に基づいた走行モードです。シャーシダイナモと呼ばれる台の上で発進・加速・停止のパターンを取り入れて走行し、より実際の走行に近い方法で燃費の値を計算します。

この試験方法は日本、ヨーロッパ、インド、中国、アメリカなどの走行実態調査データをもとに作成されており、排気量と走行速度によってクラスが分類される他、市街地や郊外、高速道路などの一般的な使用実態をもとに細かく走行モードが設定されています。

2012年に日本でも導入され、現在国内4メーカーは自主的な取り組みとして、WMTCモード値をカタログの燃料消費率の欄に記載しています。

W800の燃料消費率は?

W800の燃費はいくらなのでしょうか。初代モデルと現行モデルの燃費をカタログスペックから紹介します

2008年に生産を終了したW650の跡を継ぐべく、2011年に登場したのがW800です。2016年のファイナルエディションでいったん生産を終了しますが、2019年に2代目W800として復活しました。それが現行モデルで、CAFEやSTREETなどの派生モデルと共に人気を博しています。

そんなW800の燃費は実際にどのくらいなのでしょうか。カタログ記載の燃料消費率を紹介します。

初代モデルの燃料消費率

W800は、W650の空冷並列2気筒バーチカルツイン構造のエンジンやべべルギアカムシステムなど、「美しいエンジン」へのこだわりを受け継ぎつつ、排気量は773ccにパワーアップされています。車体にはスチール製やアルミ製のパーツを多く使用したり、クロムメッキを施したり、クラシックで重厚感のあるデザインが特徴です。

2011年に発売されたW800の初代モデルの定地燃費率は、33km/Lとなっています。ちなみに、当時はWMTCモード値の記載はありません。

現行モデルの燃料消費率

2019年に東京モーターサイクルショーで復活が発表されたW800の現行モデルは、エンジンスペックなどの基本的なスタイルは2016年までのモデルと同じです。ただ、ABSを搭載したり新排ガス規制に対応したりと、W800の大事な部分はそのままにしつつ現代に対応した仕上がりのバイクといえるでしょう。

定地燃費率は30.0km/Lで、排ガス規制の影響もあって数値は少し下がります。ただし、WMTCモード値では20.9km/Lと、750cc以上のバイクの平均値といわれる18.3km/Lを上回っているため、W800の燃費はビッグバイクとしては良いほうだといえるでしょう。

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W800の実燃費を確かめよう

カタログスペックと実際の燃費は異なることがあります。そこで実燃費の計算方法を紹介します

バイクには個体差があり、経過年数や走行距離、マフラーなどのカスタムによっても燃費は変わります。また、アクセルやブレーキ操作といったライダーの運転方法によっても大きく変わります。

そのため、愛車の本当の燃費を知るためには、自分で測定するのがよいでしょう。ここでは、W800の実燃費の測定・計算方法を紹介します。

実燃費の計算方法

実燃費は「満タン法」と呼ばれる方法で計算が可能です。「走行した距離(キロメートル)÷給油量(リットル)=1リットルあたりの実燃費(km/L)」で計算します。以下に具体的な手順を紹介しましょう。

1. ガソリンを満タンに入れる 
2. トリップメーターをリセットして0にする 
3. 通常通り走行する 
4. 満タンに給油し、給油量を確かめる 
5. トリップメーターの数字をチェックし、先述の式に当てはめて計算する

これで実燃費が測定できます。例えば、ガソリンを満タンにした後、200キロメートル走行します。その後の給油で、10リットルで満タンになったとしましょう。すると計算式は「200キロメートル(走行した距離)÷10リットル(給油量)=20キロメートル(1リットルあたりの実燃費)」で、実燃費は「20km/L」となります。

実燃費を計算する際の注意点

実燃費を計測する際の一番の注意点は、走行後の給油の際、タンク内のガソリンの量を走行前の給油時と完全に同じ量にしないと燃費の計算にずれが生じてしまうことです。ガソリンスタンドでの給油は毎回きっちり同じ量まで給油することが難しく、給油を行う人によっても差が出やすくなります。

満タン法は計算が容易であるものの、誤差が生じやすい計測方法だといえるでしょう。これらの誤差をなるべく避けるためには、一度だけの計算で測定するのではなく、何度か給油と計測を繰り返し、平均値を取ることがおすすめです。

また、給油する人による差をなるべく少なくするために、セルフ給油式のガソリンスタンドで、自分で給油をすることも、誤差を少なくするために有効でしょう。

W800をお探しの方はバイク館へ!

バイク館なら各年式のW800をはじめ、派生モデルCAFEやSTREETなど、豊富な在庫がそろっています

カワサキのクラシックモデル・W800は、一度の生産終了を経て復刻した人気のモデルです。2011年の初代モデルや2016年のファイナルエディションの他に、CAFEやSTREETなどの派生モデルもあります。

さまざまなモデルを比べながら愛車を探したいという方には、豊富な在庫をそろえるバイク館がおすすめです。

全国にある店舗で豊富に在庫を用意

バイク館は、北は北海道から南は九州まで、全国に64店舗(2023年8月時点)を展開しています。それぞれの店舗に豊富な中古車をそろえる他、他店舗からの取り寄せにも対応しています。

中古車はW800に限らず、各メーカーの人気モデルはもちろんのこと、ファイナルエディションやスペシャルエディション、リミテッドエディションなどのレアなモデルも取りそろえていて、たくさんのユーザーに好評です。バイク館なら、きっとお気に入りの1台が見つかるでしょう。

オリジナルのメンテナンスメニューを提供

バイク館ではオリジナルのメンテナンスメニュー「Bikeep」を提供しています。「Bikeep」は「バイク」を良好なコンディションで「キープ」したいとの思いから名付けられたサービスです。Bikeepでは国家資格を有する整備士による定期点検とメンテナンスを全国のバイク館店舗で受けられるプランを、車両に合わせて複数用意しています。

全排気量、どのメーカーのバイクでも加入できる上、バイク館以外で購入したバイクでも加入可能です。愛車をいつまでも調子良く保ちたい人は、ぜひチェックしてください。

まとめ

バイク館のWebサイトでは全国の店舗にあるW800の在庫を検索できます。W800が気になった人は、ぜひアクセスしてみてください

カワサキのビッグバイクの礎であるWシリーズの最新モデルとして登場したW800は、2016年に一度生産終了したものの、2019年に復刻し、現在でも愛され続けているバイクです。そんなカワサキの伝統的なクラシックバイクであるW800の燃費は、カタログ記載の定地燃費率とWMTCモード値によって確かめられる他、自分でも測定できます。

バイク館のWebサイトではさまざまなモデルが登場しているW800の在庫を、地域や値段、走行距離などを絞り込んで検索が可能です。W800が気になる人はぜひ一度サイトをのぞいてみてください。

また、バイク館ではカワサキプラザ山形とカワサキプラザ秋田の2店舗を運営しています。山形県と秋田県のお住まいの方は、ぜひこちらにも足を運んでみていかがでしょうか。

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