水冷式バイクや空冷式バイクの違いとは?水冷エンジンが人気の理由を解説

水冷式バイクや空冷式バイクの違いとは?水冷エンジンが人気の理由を解説

エンジン

2024/04/24

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バイクの魅力のひとつとして、加速力や鼓動感などが挙げられます。その魅力を演出するのがエンジンです。そして、そんなエンジンにはさまざまな冷却方式があり、それぞれに特徴を持っています。 近年、人気があり、主流になっているのは水冷方式のエンジンです。では、水冷エンジンとはどのような特徴や魅力を持っているのでしょうか。空冷エンジンや油冷エンジンとの違いを紹介するとともに、水冷エンジンが主流になっている理由を探ります。

水冷式バイクについて理解しておこう

水冷エンジンは専用の冷却液でエンジンを冷やします。安定的な冷却効果が得られて、高出力が可能です。

エンジンは、その内部でガソリンと空気を混ぜた混合気を爆発させることでパワーを生み出します。そして、爆発や多くの内部パーツが動くことで、大きなエネルギーとともに熱も発生します。エンジンはその熱をいかに冷やすかが大きな課題なのです。

現行モデルで主流となっている水冷エンジンは、専用の冷却水でエンジンを冷やします。

水冷式とはどのようなバイクのこと?

その名が示す通り、水でエンジンを冷却する方式をとっているのが水冷エンジンです。ただし、使用される水は水道水やミネラルウォーターなどではありません。エンジンを冷却するための冷却水は、凍結やさびを防止するためにアルコール成分を含んだ専用のものを使用します。この冷却水は「ラジエター液」や「クーラント」などと呼ばれています。

また、エンジン内を通って熱くなった冷却水を冷やすために、フレーム前部にラジエターという冷却専用パーツを装備しているのも特徴です。

水冷式バイクのメリット

水冷エンジンは外気温や走行速度に関係なく、エンジンを適温に安定させられます。そのため効率良くパワーを発揮できるため、排気量が小さくても高出力が可能です。

例えば1970年代から1980年代初めにかけて、ビッグバイクは空冷並列4気筒が主流でした。各メーカーはより高性能なバイクを作るために排気量をどんどん上げていき、1,100ccや1,200ccの空冷式バイクが登場しました。しかし、1984年に登場したカワサキ・GPZ900Rは水冷並列4気筒908ccで115PSを発揮し、世界最速の市販車として名を馳せたのです。

空冷式バイクと水冷式バイクの違いとは?

美しいフィンや荒々しい乗り味が空冷エンジンの魅力です。また、水冷エンジンに比べてパーツ点数が少ないため、車体重量を軽くできます。

水冷式の対極として比較されるのが空冷エンジンです。バイクが発明されたときから存在するシンプルな冷却方式は、少ないながらも現行モデルでも採用されています。

当然、空冷エンジンが今も残っているのには理由があるからです。では、その理由とはどういったものなのでしょうか。空冷エンジンの特徴と魅力を解説します。

空冷式とはどのようなバイクのこと?

空冷とは「空気で冷やす」エンジンという意味です。つまり、エンジンから発生する熱を、走行風をエンジンに当てることで冷やします。そのため、エンジン表面には冷却フィンが設けられているのです。このフィンは、エンジンの美しさを演出していて、空冷バイクの魅力のひとつといえるでしょう。

また、高出力化された空冷式バイクには、エンジン内を循環するオイルを走行風で冷やすためのオイルクーラーを装備しているモデルもあります。

空冷式バイクのメリット

先述の通り、冷却フィンはエンジンを美しく見せるのに一役買っています。他に、水冷エンジンに比べて構造がシンプルなために部品点数が少なく、車体価格を低く抑えられるのです。部品点数の少なさは、車体の軽量化にも役立っています。冷却水が不要なため、メンテナンスも容易で、維持費も低く抑えられます。

つまり空冷式バイクは、美しく、シンプルで軽い車体を作り出すのにうってつけのエンジンだといえるでしょう。

油冷式バイクと水冷式バイクの違いも確かめておこう

空冷エンジンに近い構造を持ちつつ、積極的にエンジンオイルを冷却に使用しているのが、油冷エンジンの大きな特徴です。

「油冷エンジン」は聞き覚えのない人が多いかもしれません。国内メーカーではスズキが得意とする冷却方式です。BMW MotorradやDUCATIなど一部の海外メーカーも「空油冷」として採用していますが、油冷エンジンを開発したのはスズキです。

誕生したのは1985年で、当時はロードレースが世界的な人気でした。その中で、空冷エンジン並みの軽さと水冷エンジン並みの高出力を両立させるために、油冷エンジンは生まれたのです。

油冷式とはどのようなバイクのこと?

油冷エンジンはVストローム250SXなど、現行モデルにも採用されています。しかし、登場初期と現在の油冷エンジンでは仕組みが異なります。

1985年の誕生当初の油冷エンジンは、エンジンが最も熱を持つシリンダーヘッドに専用のオイルラインとジェットノズルを設置し、毎分20リットルという大量のエンジンオイルを吹き付けて強制的に冷やすという方式をとっていました。

現行モデルでは、シリンダーヘッド周辺に潤滑用とは別に冷却専用オイルラインを設けています。冷却用ラインにエンジンオイルを高速で送ることで、エンジンを冷やしているのです。

油冷式バイクのメリット

油冷エンジンは空冷エンジン以上の冷却力を持ちながら、水冷エンジンのような難しい構造は必要ありません。現行モデルでは水冷エンジンでも十分に軽くできますが、1980年前半は、水冷エンジンは重いエンジンでした。そこでスズキは、軽さと高出力を両立できる油冷エンジンを開発したのです。

現在でもシンプルでリーズナブルに車体を作れるため、スズキはVストローム250SXやジクサー250といった中間排気量クラスに油冷エンジンを投入しています。

水冷式バイクが主流になった理由とは?

それぞれに魅力を持つエンジンなのに、なぜ水冷エンジンが主流となっているのでしょうか。その背景は環境への配慮があるのです。

エンジンの冷却方式には空冷や油冷、そして水冷と、さまざまなタイプがあります。しかし、バラエティ豊かなラインナップがあるにもかかわらず、現在の主流は水冷式です。空冷エンジンは美しい造形もあって、今でも多くのファンがいますが、そのラインナップは年々減っています。

なぜ今、水冷エンジンが主流になっているのでしょうか。その理由を解説します。

排ガス規制が主な原因

世界中の国々では今、バイクや車の排ガス規制が実施されています。その規制値は年々厳しくなるばかりです。そして、現在の国内の排ガス規制は世界トップレベルの厳しさだといわれています。

しかし、空冷エンジンはその機構上、安定した冷却がなかなかできません。それはつまり、排ガスの温度を緻密にコントロールできないということです。そうすると排ガス中の有害物質を再燃焼させるなどの制御ができないため、空冷エンジンは厳しくなる排ガス規制を通すことが難しくなるのです。

現在でも空冷式バイクは販売されている

空冷エンジンが厳しくなる排ガス規制をクリアすることは、非常に難しくなっています。2021年には40年以上もの歴史を持つヤマハ・SR400が生産を終了しました。

たしかに古い空冷エンジンにとっては厳しいでしょう。しかし、空冷エンジンには美しい見た目や荒々しいフィーリングなど、独自の魅力があり、今なお多くのファンに愛されています。そのためメーカーも開発努力を続けていて、今もホンダ・GB350やCT125ハンターカブなど、新車で買える空冷式バイクがラインナップされているのです。

水冷式バイクや空冷式バイクの購入ならバイク館へ!

水冷式でも空冷式でも、バイク館ならあらゆるバイクがそろいます。

水冷式バイクにも空冷式バイクにも、それぞれの特徴や魅力があります。バイクは趣味性の高い乗り物なので、どちらを選んでもよいでしょう。ただし、バイクを購入するなら、バイク館がおすすめです。

ここでは水冷式バイクでも空冷式バイクでも、好みの1台がきっと見つかるバイク館の魅力を紹介しましょう。

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バイク館は、北は北海道から南は九州まで全国に店舗展開し、それぞれの店舗で豊富な在庫を保持しています。

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まとめ

水冷も空冷も油冷も、どれもが魅力的なバイクです。バイク館でお気に入りの愛車を見つけましょう。

今、バイクのエンジン冷却方式の主流は水冷式です。しかし、空冷や油冷にもメリットはたくさんあります。当然バイクは高性能だけが魅力ではありません。自分の好みに合った1台を選びましょう。

また、バイクの購入なら、豊富な在庫から選べるバイク館のWebサイトをご活用ください。お気に入りの車両は通販でも購入可能ですので、気になる車両をお気軽にお問い合わせください。

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