【MT-09/MT-07の特徴】
MT-09は2014年に発売された。大排気量ネイキッドスポーツモデルです。
「毎日乗って楽しめる大型バイク」のコンセプトで開発が進められ、モタードのようなスタイリングが採用されました。これは、軽量かつスリムで扱いやすく、低速からのトルクを感じられ、思った通りに扱えるハンドリングという特徴があるため、日常生活にバイクが溶け込めると考えていたからでした。
同年8月には、688ccの2気筒エンジンを搭載したMT-07が登場しました。
MT-07もMT-09と同様に、思った通りに扱えることを重視しており、数字より感覚を最重要視したバイクとなっています。
MT-09は3気筒エンジン、MT-07は2気筒エンジンと異なるエンジンを搭載していますが、コンセプトや目指したものは同じでした。
■様々なバリエーションモデルの登場
MT-09は登場時から、ABS搭載モデルと非搭載モデルの2種でのラインナップとなっていました。2017年にはABS搭載モデルのみとなりますが、2018年からはオーリンズ製のリアサスペンションやKYB製のフロントサスペンションを採用した上級グレード、MT-09 SPを発売しました。
また、基本構成を利用したバリエーションモデルとして、ツアラータイプのMT-09 トレーサーも発売しました。(後に車名からMT-09が無くなり、トレーサー900となる。)
他にも日本未発売の欧州向けモデルとして、MT-09 スポーツトラッカー/ストリートラリーも発売しています。
MT-07も登場時から、ABS搭載モデルと非搭載モデルをラインナップしていました。同じく2017年からABS搭載モデルのみのラインナップとなりました。
MT-07にはSP仕様は採用されませんでしたが、2016年にMT-07をベースとしたトレーサー700が発売されました。
■ハンドリングのヤマハ
ハンドリングのヤマハと呼ばれるように、初代YZF-R1などの存在からマシンをライダーの思いのままに操ることができるマシン開発を行ってきました。
これは、MT-09、07のスタイルにも表れており、モタードのようなスタイルで軽快かつ本格的なスポーツ走行でも、ライダーの感覚との再現性が高いマシンが開発されました。
■MT-09の歴史
MT-09は初登場から2年後の2016年に初めてのマイナーチェンジを行いました。
ABS搭載モデルのみにトラクションコントロールを採用しました。
2017年には4灯LEDヘッドライトの採用など大幅なデザイン変更が行われました。
このマイナーチェンジでは、アシストスリッパ―クラッチの採用やクイックシフターの採用等も行われました。
2018年からは、SP仕様を追加。
2021年に初めてのフルモデルチェンジを行いました。
平成32年排ガス規制の対応と共に、3気筒エンジンの排気量が888ccまで拡大されました。
また、新設計のフレームの採用や、ダウンにも対応したクイックシフターなど様々な電子制御系も追加されました。
MT-07は2018年に初めてのマイナーチェンジを行いました。ここでは、全体的なデザイン変更やシート形状の変更による着座面積の拡大、サスペンションの変更などを行いました。
2021年にはMT-09同様にフルモデルチェンジを行い、平成32年排ガス規制に対応しました。
また、全灯火類がLEDとなり、ハンドルも幅広くアップマウントのものに変更されました。
【MT-09/MT-07の装備】
■MT-09
アップダウン対応のクイックシフターを装備。また、クルーズコントロールの装備や回転数に応じて色が変化するデジタルタコメーターの装備など、走行中の快適性を求めた装備を数多く採用しています。
■MT-07
コンパクトで視認性の良いLCDマルチファンクションメーターを採用。シンプルなレイアウトで走行中の視認性も高めています。
また、全灯火類をLEDとしており、自他の安全性に貢献しています。
【MT-09/MT-07のパワーユニット】
■MT-09
1970年代以来の水冷4ストローク並列3気筒エンジンは、当時の開発者のアドバイスを受けながらの開発となりました。
電子スロットルの採用で、3種類のライディングモードを選択可能となりました。標準のSTDモード、穏やかなBモード、モンスターパワーのAモード。これは、道に合わせたモード切り替えではなく、ライダーの実力に合わせたモードとなり、どの実力層でも楽しめるマシンになりました。
■MT-07
688cc水冷4ストローク2気筒エンジンは、力強さを追求し、パワーやトルク、低速域のレスポンスなどを向上させています。また、粘り強いトルク特性で高度なコントロール性に貢献しています。
【MT-09/MT-07のシャシー】
■MT-09
2021年モデルでは軽量なアルミダイキャスト製フレームの採用で、2020年モデルから-2.3kgの軽量化に実現しました。
また、SPモデルではオーリンズ製のリアサスペンションの採用等、意のままに扱うために欠かせない足回り装備も揃っています。
■MT-07
41mm系インナーチューブの正立フォークを採用し、快適な乗り心地に貢献しています。また、減衰力調整機構付きのリアサスペンションも採用。これにより、扱いやすいハンドリング性能を高い次元で実現しています。
MT-09/07の基本スペック
MT-09 RN69J
型式 | 8BL-RN69J |
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全長 | 2090mm |
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全幅 | 795mm |
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全高 | 1190mm |
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ホイールベース | 1430mm |
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最低地上高 | 140mm |
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シート高 | 825mm |
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車両重量 | 189kg |
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乗車定員 | 2名 |
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燃料消費率(1)(km/L) | 30.4 |
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エンジン型式 | N718E |
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エンジン種類 | 水冷4ストローク3気筒 |
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排気量 | 888cc |
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圧縮比 | 11.5 |
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最高出力 | 120ps |
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最大トルク | 93Nm |
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燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
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燃料タンク容量(L) | 14L |
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燃料(種類) | ハイオクガソリン |
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バッテリーサイズ | YTZ10S |
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タイヤサイズ(前) | 120/70ZR17 |
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タイヤサイズ(後) | 180/55ZR17 |
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ブレーキ形式(前) | 油圧式ダブルディスク |
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ブレーキ形式(後) | 油圧式ディスク |
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MT-07 RM33J
型式 | 8BL-RM33J |
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全長 | 2085mm |
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全幅 | 780mm |
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全高 | 1105mm |
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ホイールベース | 1400mm |
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最低地上高 | 140mm |
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シート高 | 805mm |
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車両重量 | 184kg |
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乗車定員 | 2名 |
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燃料消費率(1)(km/L) | 40.0 |
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エンジン型式 | M419E |
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エンジン種類 | 水冷4ストローク2気筒 |
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排気量 | 688cc |
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圧縮比 | 11.5 |
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最高出力 | 73ps |
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最大トルク | 67Nm |
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燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
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燃料タンク容量(L) | 13L |
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燃料(種類) | レギュラーガソリン |
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バッテリーサイズ | YTZ10S |
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タイヤサイズ(前) | 120/70ZR17 |
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タイヤサイズ(後) | 180/55ZR17 |
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ブレーキ形式(前) | 油圧式ダブルディスク |
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ブレーキ形式(後) | 油圧式ディスク |
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MT-09/07のカラーラインナップ
- パステルダークグレー(ホイールカラー:レッド)
- ディープパープリッシュブルーメタリック(ホイールカラー:ブルー)
- マットダークグレーメタリック
- パステルダークグレー(ホイールカラー:水色)
MT-09/07の中古車相場
MT-09
¥548,000~¥1,258,000
MT-07
¥429,900~¥877,800
MT-09/07の系譜
■MT-09の系譜 |
2014年 | MT-09/ABS(1RC/2DR) |
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2015年 | MT-09 TRACER(2SC) |
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2016年 | XSR900(B09) |
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2017年 | MT-09/SP(BS2/B6C) |
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2018年 | TRACER/GT(B5C/B1J) |
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2021年 | MT-09/SP(B7N/BAM) |
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2021年 | TRACER(BAP) |
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■MT-07の系譜 |
2014年 | MT07/ABS(1WS/1XB/BU2) |
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2016年 | XSR700(B34) |
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2018年 | MT-07(B4C) |
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