【KATANAの特徴】
2019年に19年ぶりに復活を果たしたKATANAは、GSX1100S KATANAより100ccダウンし、GSX-S1000Sとして発売しました。
発表は2018年のインターモト。奇しくも前身1100カタナと同じドイツ・ケルンでの発表となりました。
正式名称は「KATANA」となっていますが、前身のGSX1100S KATANAとの区別の為に、「新型カタナ」や「現行カタナ」と呼ぶ人も少なくありません。
■GSX1100Sの血を継承する新型KATANA
デザインは当時の再現をしているわけではなく、21世紀の蘇った新しいカタナとして、近未来的なイメージも持ち合わせています。
GSX1100S KATANAの血統と呼ばれる所以は、名前やスタイリングだけではなく、開発の段階からも読み取ることができます。
デザインは、2017年にイタリアのミラノショーに出展された「KATANA3.0」と呼ばれるコンセプトモデルまで遡ります。イタリアのバイク雑誌のコンペ企画で、イタリアのデザイナーやイタリアスズキ等4社が協力制作したモデルでした。
このコンセプトモデルから、今まで再開発を立ち上げては満足ができずに立ち消えていたプロジェクトが本格的に動き出します。
そして最終的な発表は、ケルン。全くではありませんが、ほとんど同じ生い立ちをしているのがわかります。
■GSX-S1000ベースで大幅に進化したスペック
当時最高峰のスペックを誇っていたカタナは、復活した後もさらなる最高峰のスペックを手にしました。
GSX-S1000をベースとしたエンジンは、もちろん元をたどればGSX-R1000。スズキ最高峰のスーパースポーツのエンジンを使用するため、150psを記録。
足回りのスペックも妥協無いものとなっており、S1000譲りのKYB製フルアジャスタブル倒立フォーク。ブレンボ製ブレーキキャリパーを採用しており、最高峰として揺るぎのない装備類となっています。
■KATANAの歴史
2018年10月のドイツ・ケルンでのインターモトで発表されたKATANAは、2019年5月から国内販売を開始しました。
2021年には新型コロナウイルスの影響を受け、WEB上で開催されたスズキWEBモーターサイクルショーにて展示されていた、キャンディダーリングレッドが100台限定で発売されました。
2022年には平成32年排ガス規制に対応する、マイナーチェンジを行い、継続生産としました。このときに、電子スロットルや上下対応のクイックシフターなどを追加しました。
【KATANAの装備】
フル液晶メーターを採用しており、明るさによってバックライトが変わり、昼夜問わず高い視認性を確保しています。
電子制御を要所に採用しており、SIRS(スズキインテリジェントライドシステム)搭載で、3種の走行モードや5段階のトラクションコントロール、ローRPMアシストなど、快適装備が整っています。
【KATANAのパワーユニット】
GSX-R1000譲りのエンジンは、低回転の力強いトルクを発揮するストリート向けチューニングを行いました。また、電子スロットルを新たに採用する事で、レスポンスと出力を最適化しています。
【KATANAのシャシー】
強度・剛性・軽量を高いレベルで両立するツインスパーフレームを採用。スイングアームはアルミ製となっており、リアフェンダー等のデザインの為に、R1000より若干の変更が行われています。
足回りもブレンボ製ブレーキキャリパーやKYB製フロントフォークの採用や、軽量なアルミキャストホイールを採用するなど、細部まで徹底的にこだわっています。